方言 意味・標準語訳 用例（解説）
な
なかっつら 無かったでしょ
無かったよね
(反意で「あるはずがない」)		 あの山にゃあ松茸なんかなかっつら
　→ あの山には松茸なんか無かっただろ(有る訳無いよ)
冷蔵庫に豚肉なかっつら
　→ 冷蔵庫に豚肉は無かったよね
ながっぽそい
[長っぽそい]		 長細い
ひょろ長い		 手が届かんで、なんか長っぽそいもんないかん？
　→ 手が届かないから、何か長細い物はないかな？
ここの山は手入れがわりいで、長っぽそい木ばっかしだな
　→ ここの山は手入れが悪いから、ひょろ長い木ばかりだね
なくいた
[無くいた、
亡くいた]		 無くした
亡くした		 財布をどっかで無くいちゃった
　→ 財布をどこかで無くしてしまった
あの子は小さい時分に親を亡くいたが、立派にやっとるのー
　→ あの子は小さい時に親を亡くしたが、立派にやっているよ
なけりゃあ
なけにゃあ
[無け〜]		 無いなら
無ければ		 カツオなけりゃあマグロでいいわ
　→ カツオが無いならマグロでいいよ
猫でなけにゃあ犬だら
　→ 猫でなければ犬じゃないかな
なぜる なでる 背中なぜてやらあか
　→ 背中なでてあげようか
なに 〜なんか
〜について		 われ最近の政治になに興味あるかえ
　→ 君は最近の政治について興味はあるかい
わしゃ、そんなことなに知らんえ
　→ 私はそんなことなんか知らないよ
なにい
[何い]		 何
何なの
何だ
何よ		 それってなにい？
　→ それって何？(何なの？、何だ？)
(人の輪に加わったり、相手の顔色を見て)なにい、なにい、どうしただん？
　→ 何々、どうかしたの？
（ケンカを吹っ掛けられたり、文句を言われて）なにい、この小僧
　→ 何だと、この野郎
なにい
[何い]		 何というか、ほら
何というか、その
何といったらよいか
 昔の象って言うか、なにい、愛知万博に出とったやつよ
　→ 昔の象と言うか、何と言うか、ほら、愛知万博に出展されていたものだよ
　　　（「マンモス」と言いたかったようです・・・）
お前が悪いっていうか、なにい・・・
　→ お前が悪いというか、なんというかその・・・
なにしい
なにしー
[何しい]		 何をしに あんた鞄なんか持って、何しい行くだ
　→ あなた鞄など持って、何をしに行くの
今頃何しー来ただ
　→ 今頃になって何をしに来たんだ
なにっか
[何っか]		 何から何まで
色々と		 一人暮らしだと何っか自分でやらんならんで大変だ
　→ 一人暮らしだと何から何まで自分でやらなくてはならないから大変だ
今度出来た店、食べもんから服から何っか売っとったに
　→ 今度出来た店は、食品や服など色々と売っていたよ
何っかやることがあって忙しいだわ
　→ 色々とやることがあって忙しいんだよ
なり いでたち
服装
格好		 なんだそのなりは？
　→ なんだその格好は？
なりがいい
　→ いい服装だ
なり そのまま
(〜した)きり		 布団に入ったなりよ
　→ 布団に入ったままだよ
先週行ったなりだ
　→ 先週行ったきりだよ
なるい 強くない
きつくない
なまぬるい		 胃があれるもんでなるい薬にかえてもらった
　→ 胃があれるから弱めの薬にかえてもらった
相手がなるかったで勝って当たり前だわ
　→ 相手が強くなかったので勝って当たり前だよ
なるい坂だで自転車であがれるだら
　→ 緩い坂だから自転車で登れるだろう
なれこ
[慣れこ]		 慣れっこ
慣れている		 雪道走るのなんかなれこだで、あんじゃない
　→ 雪道走る位は慣れっこだから、大丈夫だよ
なんしょ とにかく なんしょ今年はあかん
　→ とにかく今年は駄目だ
なんしょ忙しい
　→ とにかく忙しい
なんしょかんしょ とにかく
とにもかくにも		 なんしょかんしょ、あいつのゆうことは解らん
　→ とにかく、あいつの言うことは理解できない
なんしょかんしょ忙しいだ
　→ とにかく忙しいんだ
なんたら
[何たら]		 何という
何とも
何て		 なんたらことだん
　→ 何ということだ
なんたらおかしい
　→ 何ともおかしい
なんたらさぶいやあ
　→ 何て寒いんだ
なんだん
[何だん]		 何だ
何なの
何？		 それなんだん？
　→ それは何なの？
なんだん、あんたおっただかん
　→ 何だ、あなた居たのかい
なんでか
[何でか]		 なぜだか
なぜなのか
何だか
何なのか		 なんでか知らんけど
　→ なぜだか知らないけど
なんでかわからん
　→ なぜなのかわからない
なんも
[何も]		 何も わしゃなんも知らんに
　→ 私は何も知らないよ
なんもかんも忘れちゃった
　→ 何もかも忘れてしまった
(関西弁の「なんも」と同じ)
に
にい
あにい
[兄]		 〜兄さん
〜アニキ
〜おじさん		 （先輩や目上の人の呼び名として名前の後によく付ける。一般的にリーダー格の人や多くの後輩に親しまれている人に自然派生的に付けることが多い。
　のび太　→ のび太にい、のびにい
　文太　→ 文太あにい、文太にい、文にい
　というように）
にいさん
[兄さん]		 親しい目上・年上の男性
名前を知らない男性の呼び方		 にいさんとう、お茶どうだん
　→ 先輩方(おにいさん達)、お茶でもいかがですか
そこのにいさんはどこの人だね
　→ そこの男性(あなた)はどこの人なの？
（「い」にアクセントがあり、標準語の「兄さん」とは発音が違う。「にいさん」と「おじさん」の違いはその人との親密度や付き合い、年の差、普段の呼ばれ方などで人様々。女性の場合、自分より目下、年下の男性に対しても使う場合がある。兄弟の兄さんも同じ発音で使う。）
にいやかい 賑やか(にぎやか) 昨夜の盆踊りはにいやかかったかい？
　→ 昨夜の盆踊りは賑やかだった？
女衆んとうもおったもんで、そりゃにいやかいわ
　→ 女の人達もいたので、それは賑やかだった
にいやかす
にんやかす		 賑やかにする
盛り立てる		 今年も盆踊りをにいやかすぞ
　→ 今年も盆踊りを賑やかすぞ
にぎりめし
[握りめし]		 おにぎり にぎめしこさえて
　→ おにぎり作って
にすい にぶい
不器用		 そんなことも出来んだか、にすいなー
　→ そんなことも出来ないのか、にぶいなー
にゃあ
にゃー		 〜には 明日にゃあ出来るだ
　→ 明日には出来るだろう
お前んとこにゃあ猫がおるだ
　→ お前の家には猫がいるだろう
ぬ
ぬくとい
ぬくい		 暖かい ストーブいれたで、じきぬくとくなるわ
　→ ストーブ点けたからすぐ暖かくなるよ
今日はぬくとい
　→ 今日は暖かい
ぬくめる
ぬくとめる		 暖める
温める		 これちょっとレンジでぬくとめて
　→ これちょっとレンジで温めて
今部屋ぬくめるで待っとってよ
　→ 今部屋を暖めるから待っててね
ぬったくる
[塗ったくる]		 塗る
塗り付ける
塗りつぶす		 クレヨンで紙をぬったくった
　→ クレヨンで紙を塗りつぶした
泥を塗ったくられた
　→ 泥を塗りつけられた
ね
ねい 無い
ない		 銭ねいぞ
　→ お金無いぞ
お前は免許持ってねいだか？
　→ 君は免許持ってないのか？
ねえ
あねえ
[姉]		 〜姉さん
〜義姉
〜おばさん		 （男性のにい、あにい　と一緒
　しずか　→ しずかねえ、しずかあねえ、しずねえ　）
ねえさん
[姉さん]		 親しい目上・年上の女性
名前を知らない女性の呼び方		 ねえさん、ありがっさま
　→ おばさん(おねえさん)、ありがとう
そこのねえさん、ちょっと手伝って
　→ そこの女性、ちょっと手伝って
（「え」にアクセントがあり、標準語の「姉さん」とは発音が違う。「ねえさん」と「おばさん」の違いはその人との親密度や付き合い、年の差、普段の呼ばれ方などで人様々。兄弟の姉さんも同じ発音で使う。）
ねえる
[寝える?]		 眠る
眠り込む		 はいねえったよ
　→ もう眠ったよ
もうねえる時間だで布団に入りん
　→ もう寝る時間だから布団に入りなさい
(「寝入る」がなまった？)
ねえる 煮える まあじき芋がねえるでね
　→ もうすぐ芋が煮えるからね
ねがる 腐る これ古いではいねがっとるかも
　→ これ古いからもう腐っているかも
ねこくる
[寝こくる]		 眠りほうける
眠り込む		 何時まで寝こくっとるだ
　→ (いったい)何時まで眠りほうけているんだ(寝れば気がむむんだ)
ゆうべこたつでねこくっちゃって、足が痛い
　→ 昨夜こたつね眠り込んでしまって、足が痛い
ねしな
[寝しな]		 寝際
寝る間際		 寝しなに水飲むと寝しょんべん出るぞ
　→ 寝る間際に水を飲むと寝小便が出るぞ
ねたぶける
[寝たぶける]		 寝ぼける 寝たぶけて階段から落ちた
　→ 寝ぼけて階段から落ちた
何を寝たぶけたこと、こいとるだ
　→ 何を寝ぼけたようなこと言っているんだ（いい加減にしろ）
ねち 歯茎（歯ぐき） ねちから血が出た
　→ 歯茎から血が出た
ねぶい
ねぶたい		 眠い
眠そう		 遅くまで遊んどったもんでねぶい
　→ 遅くまで遊んでいたから眠い
まあ、こどもはねぶい時間だら
　→ もう子供は眠くなる時間でしょ
(小さい子に)まあねぶいなー
　→ もう眠いねー
ねぶる 舐める 何ねぶっとるだ
　→ 何舐めてるの？
箸をねぶるな！
　→ 箸を舐めるな！
ねれ
[寝れ]		 寝ろ
寝なさい		 もう遅いでちゃっと寝れ
　→ もう遅いから早く寝ろ
腰揉んでやるでここに寝れ
　→ 腰を揉んでやるからここに寝なさい
の
のーの
のんのん		 拝む
手を合わす		 おじいちゃんにのんのんして
　→ (仏様の)おじいちゃんに手を合わせて
（主に幼児語として）
のーのさま 神様 のーの様を拝む
　→ 神様を拝む
のぐ 脱ぐ 先生、健康診断ってシャツものぐ？
　→ 先生、健康診断はシャツも脱ぐの？
そこらにのぎ散らすじゃねえ
　→ そこいらに脱ぎ散らかすんじゃない
靴のいで上がってくれん
　→ 靴を脱いで上がって下さい
のそい (速度、動作が)遅い
のろい		 ふんとのそい
　→ 本当にのろい(遅い)
やっとかめにバス乗ったがのろいな
　→ 久しぶりにバスに乗ったけど遅いな
のんほい
のうほい		 ねえ
ちょっと
そうでしょ(同意を求める)		 そう思わんか、のうほい
　→ そう思わないか、なあ
(背後からなど)のんほい
　→ ちょっとちょっと
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